40代の方ならお分かりだと思いますが、
昔、ビールのCMでペンギンのキャラクターが流行りましたよね?
人気が出てで、キャラクターグッズが販売されたり、
映画になったのを覚えていますか?
当時小学生だった私は、家族で映画を観に行きました。
その映画の中で、主人公(ペンギンです)は、
大の読書好きで、特に詩集をいつも持ち歩いていました。
劇中で、一番好きな詩を確か朗読していたのですが、
なぜかその詩に、ものすごい心を打たれたのです。
その詩がこちら。
旅の終わりを求めて 旅人はまた新たな旅に出る
赤く沈む夕日が 彼の手にするたったひとつの荷物である
(出典:幸福物語)
映画では、この詩の作者の名前も出ていました。
私はすぐに図書館へ行き、
この人の詩集を探してみました。
しかし、どこにも見当たりません。
窓口で探してもらっても、見つかりませんでした。
それから、何年経っても、
なぜかこの詩だけはずっと覚えています。
人生につまづいた時、ふと思い出します。
そして、1日が虚しく終わる時、
「また新たな旅に出ればいいのか」と、
明日を生きる希望になりました。
「自分には何もない。でも、それでいい。
荷物は要らない。夕日があればいいのだから」
いつからか、私は本当に、そんな旅をしてみたくなりました。
インターネットが当たり前になった現代。
再び私はこの作者を探してみました。
しかし、該当者はいませんでした。
これは、完全なるフィクションだったようです。
実在していたら、他の詩も読んでみたかったなと思います。
私の人生が「旅」とつながったきっかけは、
他にもありますが、もし誰かに、
「人生を変えた言葉ななんですか?」
と聞かれたら、私は迷わずこの詩を選びます。
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